おはようございます。
サルヲです。
本日はスティルバイトのビーズを紹介させて頂きます。
なかなかなじみの薄い鉱物だと思いますので、この石の説明をさせて頂きます。
スティルバイトは和名で「束沸石」です。
見た目を重視する和名は今回も的を得ています。
そうです。スティルバイトの原石は束状になっている特徴があります。
沸石(ゼオライト)は約50種類の鉱物からなる大所帯のグループ名です。
ゼオライトという名前は加熱すると水分を分離し、その様子が沸騰しているように見えたことから、ギリシャ語の「沸騰する石」という意味で付けられた名前で、和名の沸石もここからきております。
重要な鉱物資源である沸石
実は現在でもこの島根県のとある場所では、沸石を産業目的として採掘が行われています。
僕も最近この鉱山に連れて行ってもらったことがあるのですが、穴を掘っているわけではなくて、大型の重機を使って山を削っているような印象でした。
*この鉱山は企業が所有している鉱山です。
許可なく立ち入ることは出来ませんのでご注意下さい。
その企業からお聞きした話では、ゼオライトは農園芸用として用いられているとのことでした。
ゼオライトの多孔質の性質を利用して土壌を改善して保肥性を高める効果があるそうです。
スティルバイト(束沸石)の魅力
スティルバイトのビーズはめったに見ることは出来ません。
それは、硬度が3.5~4と非常に低く、また、へき開性も一方向に完全であるため、加工には適していないためです。。
そのビーズのお写真がこちらです。
★スティルバイト10ミリ 518円 (税込み)★
オレンジ色が魅力的ですよね。
★スティルバイト10ミリ 518円 (税込み)★
そして、この束になっている性質ゆえに特有の模様が出ているのもこの石の魅力の一つです。
実はこのスティルバイト弊社でよく取り扱っていたあの原石とよく共生しておりましたよ。
そうです。インド産のアポフィライトです。
アポフィライトには色々な沸石などの鉱物と共生しておりますよね。
数年ツーソンのミネラルショーでインド産のアソート原石の詰め合わせを大量に仕入れたことがありました。
そして、日本に帰ってとてつもなく後悔したことを記憶しております。
その後悔の理由は、あまりにもアソート過ぎてどれがどの鉱物か判断するのが難しかったからで、その最たるものがゼオライトでした。
正直アポフィライトやカバンサイトは特徴がはっきりしているので分かりやすいのですが、スティルバイト、ヒューランダイト(輝沸石)、スコレサイト(スコレス沸石)の見極めに苦労しました。
ということで、問題です。
下の3つの写真でスティルバイトではないものが1つあります。
それはどれでしょうか。
ちなみにこの原石は全てアポフィライトの原石として仕入れているので、かわいそうなことに主役をアポフィライトに持っていかれていまが、このゼオライト達も十分輝いていると思うんですけどね。
正解は一番の下の写真がスティルバイトではございません。
一番しっかり束になっていますが、これはスコレサイトだと思われます。
ゼオライトは工業目的、農業目的として現在でも日本の数箇所で採掘が続けられています。
そんな実用的な鉱物をアクセサリーとして身につけるのも面白いと思います。
そして、周りの悪いものを吸着して取り除いてくれそうな気持ちになりますね。
本日も最後までご覧頂きありがとうございました