今回もこの言葉から始めたいと思います。
「神話を知ると出雲は100倍面白い」!私の持論です。
前回のブログは私が古事記に惹かれていった経緯とそのきっかけの神社をご紹介しました。
今回の「その2」は「古事記」から「出雲国風土記」にその神話をリレーしてご紹介したいと思います。
733年に編纂された「出雲国風土記」。その地方の名産や作物、土地の肥沃さ地名由来や古老が伝える話等をまとめ朝廷に提出した、いわば国勢調査の様なものです。

出雲国風土記は冒頭に神話が書かれ「意宇郡(おうのこおり)」の地名由来をその神話によって説明しています。
その神話は古事記や日本書紀には登場しない出雲由来の神様のお話です。そんな出雲の神様が古事記に登場する神様の御子神だったりすることが風土記によって解る地域といえば、ここ出雲をおいて他に抜きん出るところは無いような気がします。
それは、出雲国風土記がほぼ完本として現代に伝わっている事に由来します。
今、確認されている風土記は出雲国のほか『播磨国風土記』、『肥前国風土記』、『常陸国風土記』、『豊後国風土記』。これらは五大風土記と呼ばれます。
ですが出雲以外のものは欠落が多いそうです。
五国以外のものは逸文として断片的にしか残っていないようです。
そんな出雲国風土記掲載の磐座(いわくら)がこちらです。

「神社な日常」でも何度か登場したこの巨石、向かって右のより大きい岩は高さ12メートル、幅26メートルの大きさがありその大きさは見る人を圧倒するに十分の存在です。
古代の人でなくともその佇まいを目にすると神秘性を感じずにいられないのでは無いでしょうか?
この社殿がない神社のご祭神はタキツヒコ。「滝」や「多岐(川の分岐)」を意味し水にかかわる雨乞いの神様と伝わっています。
古事記に登場するアジスキタカヒコネの御子神です。アジスキタカヒコネはオオクニヌシの
御子神ですので、この巨石にはオオクニヌシの孫神が宿っているという事になります。
古事記にはオオクニヌシの家系の筆頭に挙げられているアジスキタカヒコネ。その妹神も掲載があり、逸話も記載されていますが子孫の事は触れられていません。
古事記の神様の子孫が出雲風土記には雨乞いをすれば必ず雨を降らす神様と記されているわけです。
今でも毎年9月の第一日曜日には神事が斎行されアジスキタカヒコネを祀る阿須伎神社の宮司が斎主を務められます。
同じタキツヒコが宿る磐座がもう一つ。大船山の中腹に鎮座するこちら烏帽子岩。

風土記には「高さ一丈巡り一丈」と大きさが記されています。一丈は約3m。1,300年近く前からその寸法が変わらずに存在しているようですね。
この山はいまでこそ登山道が南側にありますが風土記の時代はその反対側からこの烏帽子岩まで登拝していたと考えられています。それはこの烏帽子岩がある場所より下に滝が存在し、その場所が祭祀の場所だといわれていて、滝の場所で土器が見つかっているのだとか。
大船山は200mちょっとの低山ですが途中宍道湖の眺めもあり、トレッキングにはちょうどいい山だと思います。更に、この岩の存在を知ると古代の人達の水に対する想いや干ばつに対する苦しみを垣間見ることが出来るのでは無いでしょうか?
ちょっとだけ神話を知っているだけでトレッキングが古代の人々の想いへ通じる。
そんな魅力が潜在しているのがここ出雲の土地だと私は思わずにはいられません。
ぜひ、漫画でも結構ですので古事記や神話に触れて
出雲にお越しになってはいかがでしょうか。
「神話を知ると出雲は100倍面白い」その2は古事記から発展した
風土記の神話の話でした。
