神社な日常 知って得する神社のあれこれ ~ 貧乏の神送神事 (鷹日神社) 編 ~

みなさまこんにちは。
神社な日常にお越しくださって
ありがとうございます。
大変ご無沙汰してました。
しばしお付き合いください。

さてさて。
表題に興味を持たれた方も
いらっしゃるのではないでしょうか?
「貧乏神」・・・
ネットで調べてみますと
様々な情報がヒットしますね。

悲壮感漂う老人の姿で
みすぼらしい単の着物を身にまとい、
手には団扇を持っていたり
男神と思いきや実は女神だったり、
神様と呼ばれますが仏教由来だったり。


取り憑かれると貧乏になるという
厄災神のようです。

日本全国に貧乏神を祀る神社が
あるようですね。
ズバリ「貧乏神神社」という神社も
あるようですのでちょっとビックリです。

ご紹介するのは貧乏神を祀る神社ではなく
送る神事を斎行する神社です。
その神社がこちら。
鷹日(たかひ)神社
松江市東津田1376

神事は大晦日。
年が明あける1時間前、
23時から開祭されます。       

私、偶然大晦日に携帯で
神事の検索をしてましたら
大晦日の20時に
神事の存在を知りました。
開祭3時間前、間に合います!

そそくさと身なりを整え
ナビを頼りに夜の国道を一路松江市へ!

22時に鷹日神社到着。
境内で神事を待ちます。
神職の方に促され、
拝殿で待たせて頂くことが出来ました。
立派な稾蛇が掲げられています。

23時いよいよ開祭です。
参列者が拝殿の西側に集まられています。
皆さん手には御幣を持たれています。
しまった!求めるのを失念してました(^^;)

境内の灯りはすべて落とされ
行灯の光がほのかに。
修祓(しゅばつ)の祝詞が奏上されます。

祝詞の後、斎主は暗闇の中で
貧乏神を送る準備を
されているのでしょうか?
やがて、宿られたヒモロギを掲げ
一の鳥居の方へ向かわれます。 

鳥居脇の灯籠の前に参列者は
手にした御幣を刺していきます。


その後、送る神事が始まりました。
祝詞には確かに「貧乏神」と聞こえました。

30分に満たない祭祀でした。
滞りなく閉祭。
境内に灯りが戻ります。

斎主が掲げていたのは3体の御幣と
向かって右から酒、米、そして???
木の枝の下には団扇があります。

酒や米は分かると思いますが
向かって左端は何でしょう???
ずっと不思議だったのですが味噌の様です。
貧乏神は味噌が大好物なのだとか。
貧乏神が手に持つ団扇は
その香りを引き寄せるため
といった
話もあるようで、お供え物の中に

味噌があり、貧乏神の必須アイテムである
団扇があるようですね (^^)b
神事が終わり、参列者には
安堵の声が漏れていました。

気づけば年明けまでもうすぐ。
境内には初詣を待つ行列が出来ていました。

神在祭の最後に八百万の神々を送る
「神等去出(カラサデ)祭」があります。
そんな祭祀の影響でしょうか?
そして厄災を送る神事との習合でしょう。

貧乏神を送る神事があるようですね。

お付き合いくださって
ありがとうございます。
ご自愛くださいますように。

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