こんばんは。
サルオです。
まとまった数の原石たちがオンラインショップにやってきました。
全て弊社販促の天然石フェアで取り扱っていた原石たちなので、かなりの選りすぐりの原石たちです。
そのため、もしかしたら見覚えのある方もいらっしゃるかも知れません。
が、やはり特別な天然石たちですのでブログで書かないわけにはいきません。
ということで、しばらくは僕が書くブログは原石に偏ると思いますが、是非ご覧頂けますと喜びます。
では、本日は透明感が高く赤色の発色が良い高品質なリチウムクォーツのポイント原石を紹介させて頂きます。
実は僕の中でこの石は中々の謎石です。そのため、書きながら考察していきたいと思います。
(また小難しい話になってしまうかもです。)
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名前からしてリチウムが水晶の中に内包しているのかな?と思いますが、そもそも「リチウム」とは何者なのでしょうか。
リチウムと聞くと一番に思い浮かべるのが「電池」ですよね。
下の写真のようなボタンタイプの電池がリチウム電池です。
名前は同じですが、水晶の中に入っている「リチウム」とは全く関係なさそうですよね。
しかし、リチウムクォーツの「リチウム」は電池の「リチウム」と同じものを指しています。
この話を考えていると人によっては化学の勉強をしているようで嫌になるかも知れませんので、僕の考えは一番最後に記載させて頂きたいと思います。
なので、この時点ではリチウムクォーツのリチウムとリチウム電池のリチウムが同じものなんだ~とだけ覚えて頂ければと思います。
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リチウムクォーツの特徴は赤白い色味にあります。
この色味こそリチウムによるものです。
リチウムを主成分とする鉱物にはクンツァイトやレピドライトといった天然石があることを考えると、きっとリチウムを含むことでピンク~赤色の発色に影響を与えているんだろうな~と想像出来ます。
(無色透明なペタライトなど例外もあります)
水晶への内包物の入り方も特徴的です。
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上の写真の面から見ると見えやすいのですが、なぜかポイントの側面だけに偏っているので不思議ですね。
この石の状態を見ると水晶の結晶面に条線が残っていますので、研磨やカットをしていないことが分かります。
つまり、天然のまま状態ということですね。
個人的にはこの条線の見える結晶が大好きです。
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世の中には色々な水晶があるものですね。
リチウムクォーツは産出地がブラジルに限られていること、また産出量も少ないためビーズとしてはほとんど出回らず、原石での販売が多い天然石です。
(あと内包物が結晶の端に偏っているため、ビーズにしにくいことも影響しているのかも)
ビーズで見かけたらかなりレアですので、すぐにゲットしたいですね。
ここからは、少しお求めやすいお値段のリチウムクォーツも一緒に紹介させて頂きます。
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ファントムのような感じでリチウムが入っていますよ。
続きまして、もう一つご紹介。
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色はこちらの方が若干濃いめですね。
ここからは少し難しい話になるかも知れませんので、興味がある方はご欄下さい。
主に書きたい内容は、「リチウムクォーツ」という名前について考察したいと思います。
リチウムは原子番号3のアルカリ金属元素です。
つまり、リチウムは金属です。
しかし、その単体の姿を見たことがある人はほとんどいないのではないでしょうか。
なぜなら、リチウムはナトリムやカリウムと同じくアルカリ金属というものに分類されます。
アルカリ金属はとっても高い反応性を持っています。
ナトリウムを例に出すと、塩化ナトリウムつまり塩のことですが、”塩”は塩素とナトリウムがくっついたものです・
そして、塩のようにナトリウムは別の元素と反応して結晶化することで安定します。
ポカリスエットなどのスポーツドリンクの成分と見ているとNa+とCl-と記載があると思います。
Naはナトリウムのことですが「+」が付いているということはイオンの状態になっているということです。
つまり、水に溶けた状態ということですよね。
そのようにアルカリ金属元素は単体では安定せず水に溶けるか、別の元素と反応して結晶化することで、塩のように見ることが出来るようになるわけです。
何が言いたいかと言いますと、リチウムクォーツという名前ですが、金属元素のリチウム単体が水晶の中に内包しているわけではない可能性が非常に高いと考えています。
それは「ナトリウムインクォーツ」や「カリウムインクォーツ」「ルビジウムインクォーツ」「セシウムインクォーツ」「フランシウムインクォーツ」が存在しないことと同じだと思います。
(話が逸れますが、高校生の時に第1族元素(水素以外はアルカリ金属)元素の覚え方として、「エッチでリッチな母ちゃんルビーせしめてフランスへ」と覚えていたことを25年経っても忘れていなかったことに驚きです。
エッチ(水素)でリッチ(リチウム)な(ナトリウム)母(カリウム)ちゃんルビー(ルビジウム)せし(セシウム)めてフランス(フランシウム)へ)
話を戻します。
つまり、リチウムクォーツという名前ですが、正確にはリチウムを成分とする鉱物が内包した水晶というのが正しいのではないでしょうか。
リチウムクォーツを鑑別に出したことはございませんが、おそらくレピドライトを内包した水晶のような気がします。
ちなみに、水晶に内包されている鉱物の鑑別は水晶の中から対象の鉱物を取り出して成分分析にかけたりすることが多いため高額な費用がかかることが多いんですよね。
石の破壊検査になるため、中々依頼することが出来ません。
最後までご覧頂きありがとうござました。