チベッタンクォーツの正体はハーキマーだった?

こんばんは。
サルオです。

本日用事で玉造温泉街にある「めのうやしんぐう」に行ってきました。
行ったことがある方はイメージしやすいかと思いますが、お店の前の道は細いわりに大型バスがガンガン通るのでお店の前に路上駐車しづらいんですよね。

そのため、ちょっと離れたところに車を停めて5分ほど歩いてお店まで行くことになるのです。
駐車場から「めのやしんぐう」に向かう途中、たまに”もわっ”と下から熱風が上がってきて「何これ!!夏で暑いのに時々すっごい暑い!」と思って下を見ると側溝から熱気が出ていました。
足湯ならぬ足元からの湯気を感じてちょっと温泉気分に浸って今日はブログを書いております。

ということで、本日はチベッタンクォーツのビーズを紹介させて頂きます。

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ちょっとタイトルが大げさな表現でしたかね?
ハーキマーダイヤモンド(ハーキマー水晶ともいう)はアメリカ・ニューヨーク州のハーキマー地方で産出される特別な水晶のことです。
どこが特別かというと、通常、水晶の結晶に見られるような条線(バーコードのような線)が見られないのです。
そのことにより、水晶全体の照りが良く、煌めいて見えるのが特徴です。

また、結晶の形も特徴的で両剣の形になっていること。
この自然が作り出した結晶の形がカット・研磨されたダイヤモンドの形状のように見えることから水晶にもかかわらず「ダイヤモンド」という名称がついた理由となっています。

アメリカ・ニューヨーク州産 ハーキマーダイヤモンド(水晶)

では、ここからはチベッタンクォーツとハーキマーダイヤモンドの共通点を見ていきます。
まず、前提として、ハーキマーダイヤモンドは自然のままの状態が完成形であり、カットや研磨してしまうと台無しなってしまいますので、丸いビーズに加工されることはほとんどございません。
というよりも、僕の知る限りでは存在しないのでは存在しないと思っております。

ビーズになるとしたら、この自然の結晶の形のまま、穴をあけたものとなります。

そのため、丸いビーズに加工されたチベッタンクォーツと比較するのが難しいかも知れません。
そのため、チベッタンクォーツの原石を想像してみることにします。

チベッタンクォーツの原石

これは10年~15年くらい前のこと。
中国に仕入に行った時やアメリカのツーソンミネラルショーなどで「チャイニーズハーキマー」や「チベッタンハーキマー」という名前の原石を目にすることがありました。

実はこのように産地をしっかりと書いてくれているところはいいのですが、「ハーキマーダイヤモンドもしくは水晶」として販売している中国の業者が多くて産地を聞かなければ危うく意図しないものを仕入れてしまう危険性があったのです。

だから中国の方からハーキマーを買うときは「中国産ですか?」と産地は聞くことは必須でした。

そのような中国産、もしくはチベット産のハーキマーと現地で呼ばれていた原石の写真がどこかに残っていないか探したのですが見つけられなかったので、「チベッタンブラッククォーツ」とGoogleやYahooで検索してみてください。

すると、チベッタンクォーツの原石の形が分かるかと思います。

それを見ると確かに形状はアメリカ・ニューヨーク州産のハーキマーに似ていることが分かります。
(結晶の照りやツヤはニューヨーク州産ハーキマー水晶の方が格上ですが)

共通点その2:内包物

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今日紹介しているチベッタンクォーツは比較的内包物が少な目ですが、「ブラッククォーツ」とも呼ばれるくらい黒い内包物が入っているものを見かけます。

これは元祖のアメリカ産ハーキマーダイヤモンドも同じで、特に結晶が大きくなればなるほど水晶の中に黒い内包物が入ってくることが多くあります。

黒い内包物を含有したアメリカ・ニューヨーク州産ハーキマー水晶

このようにニューヨーク・ハーキマー水晶もチベッタンクォーツも同じ黒色の内包物を含有するという共通点がございます。

この黒色の内包物はおそらく同じもので、炭素(カーボン)を主成分としたものだろうと推測されます。
チベッタンクォーツを仕入れた当初鑑別に出したときは確か「グラファイト」と結果が出たと思いますが、グラファイトは結晶の形と成分が限定されるため、グラファイトよりも広い意味で使われる「カーボン」もしくは「カーボンを主成分としたもの」と濁らせて下さい。

と、いうのにも理由がございます。

それはパキスタン産の両剣水晶も同じような形状で同じような黒い内包物を持つからです。
更にいうとパキスタン産の両剣水晶の中にはオイル(石油)を伴うものもありますよね。
石油の主成分はカーボン(炭素)と水素から成る化合物です。

パキスタン産オイルインクォーツ

ただし、似ているからと言ってチベッタンクォーツやパキスタン産の両剣水晶をハーキマーと呼ぶことは出来ません。
そのため、チベッタンクォーツとハーキマーダイヤモンドは別物ですが、似たような存在ではあるため、あえて呼ぶとしたらハーキマースタイルのチベット産両剣水晶ということになるかもしれませんね。
※mindat.orgにはそのような表現がありましたが、日本国内では耳慣れない表現かと思います。

最後までご覧頂きありがとうございました。

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