こんばんは。
サルオです。
大変申し訳ございませんでした。
私は今までずっと勘違いから誤字をし続けておりました。
その誤字は「共成」についてです。
複数の鉱物が一つの原石と一緒に産出される場合、「共生」ということばで説明してきましたが、正しくは「共成」でした。
紛らわしい間違いをし続けてしまっておりましたこと、深くお詫び申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。
今後は「共に生きる」共生ではなく、「共に成る」共成として説明をさせていただきます。
と、いうことで
さっそく共に形成されている天然石であるリチウムクォーツについてお話したいと思います。
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水晶の中に見える赤紫色の内包物がリチウムです。
リチウムといってもリチウムは金属元素であり、非常にイオンになりやすい性質を持っているためリチウム単体が入っているわけではなく、リチウムを含む鉱物が水晶の中に内包しております。
ちなみに、リチウムクォーツのリチウムはリチウムイオン電池の「リチウム」と同じ金属元素のことをさしています。
リチウムイオン電池
突然ですが、クイズです。
では水晶の中に内包して赤紫色になっている鉱物は何でしょうか。
リチウムを成分として含む代表的な鉱物は下記の通りです。
①エルバイト・トルマリン(リチア電気石)
エルバイト・トルマリンの結晶
ピンクトルマリンやグリーントルマリン、ウォーターメロントルマリンなど、色鮮やかなトルマリンの多くがこのエルバイトです。
②スポジュミン(リチア輝石)
スポジュミン(クンツァイト)の結晶
スポジュミン(スポデューメンともいいます)はピンク色に発色した「クンツァイト」、微量なクロムにより緑色に発色した「ヒデナイト」という宝石名がよく知られた人気の高い鉱物です。
③レピドライト(リチア雲母)
レピドライトのビーズ
レピドライトの和名は雲母です。雲母と書いて「きらら」とも読むことからも分かるように、特有の真珠光沢を持ち、キラキラと輝いて見えるところが特徴です。
かなり以前の話になりますが、学校の校庭で土を触っていると手のひらについた小さな粒がキラキラと輝いていたという経験をされた方も少なくないと思いますが、あの細かい粒々が雲母です。その雲母にリチウムは入ることで紫色に発色したものがレピドライトです。
リチウムを成分に含む鉱物は他にもペタライトなどもありますが、リチウムクォーツが赤~紫色をしているので、この三択とさせて頂きます。
といっても、実は鑑別に出したわけではないので、実は特定できていないのです。
しかし、推測することは出来ます。
まず、特徴として、ファントムの形状で紫色がついているところに注目してみました。
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この山形に見えるものがファントムと呼ばれる現象です。
このファントムは水晶が一度成長が止まった時に水晶の表面に付着し、また水晶が再成長を始めた時に水晶の中に閉じ込められたものです。
そのため、水晶の結晶と同じような形状に形が目に見えるようになるのです。
この時に付着する鉱物としてよく見かけるものがマイカ(雲母)とクローライト(緑泥石)です。
白雲母が入ることでホワイトファントムとなり、グリーンのクローライトが入ることでグリーンファントムとなります。
つまり可能性が高いのは③のレピドライト(リチア雲母)ですね。
逆にいうとトルマリンやスポジュミンがこのようなファントムの形で水晶に内包するところを見たことがないです。
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他の可能性としては、微量なリチウムを含むことで赤紫色に発色したクローライトがあるかも知れません。
ちなみに、レピドライトと言ってしまいましたが、レピドライトは主成分としてリチウムを含んでいるものです。
もしかしたら、レピドライトと呼べるほどリチウムを含んでいない微量なリチウムの影響を受けて赤紫色に発色したマスコバイト(白雲母)の可能性もあると思います。
このように成分分析をしなければ断言することが出来ないために、やや濁した「リチウムクォーツ」という名称がつけられているように感じました。
また、この原石に付着している茶色い鉱物はライモナイト(褐鉄鉱)かと思います。
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ここからは余談です。
今回リチウムクォーツについてブログを書くきっかけになったのは娘を共通テストの試験会場まで送迎している時の会話がきっかけなのです。
娘「今日理科基礎の試験があるけどイオン化傾向の簡単な覚え方ってある?」
サルオ「覚えてるよ。”借りようかな、まだあてにするな、ひど過ぎる借金”でしょ」
娘「何それ?」
サルオ「カリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、鉄、ニッケル、スズ、鉛、水素(H2)、銅、水銀、銀、白金、金の順の語呂」
娘「リチウムがないよ」
サルオ「俺の頃にはなかったのかな?どこに入る?」
娘「一番最初」
という会話がありました。
その時に思ったのが、リチウムって全ての金属の中で一番イオンになりやすい、つまり反応性に富んでいるため、単体では存在することは難しい元素ということです。
例えば、空気中に置いておくだけですぐに空気中の水分と反応して溶けてしまうような、不安定な金属元素です。
YouTubeで「ナトリウムを水に入れてみた」的な動画があるのでみて頂くとイメージしやすいかも知れません。
リチウムよりもイオン化傾向の低いナトリウムでもこれだけ反応してしまうのです。
それを考えるとやっぱりリチウムクォーツはリチウム単体が水晶の中に入り込んだわけじゃないんだよね。
と、頭の中で思っていたことがきっかけです。
最後までご覧頂きありがとうございました。