こんばんは。
サルオです。
本日は私の誕生石でもあるルビーについてお話したいと思います。
ところで、オンラインショップのお知らせページに「革新技術で彩る 伝統勾玉」というタイトルと共にカウントダウンが始まっていたことにお気付き出来したでしょうか。
内容をまだ明かすことは出来ませんが、11月18日(月)午前10時頃に重大告知がございますので、しばらくお待ち頂けますと喜びます。
それでは、本日は昨日のサファイアに続いてコランダムであるルビーについてお話しさせて頂きます。
ルビーは赤いコランダム
先日のサファイアの回でコランダムという鉱物の赤色以外の色味がサファイアです。とお伝えさせて頂いておりました。
つまり、赤い色のコランダムだけ特別扱いされおり、ルビーとして明確に区別されております。
特に赤味がはっきりとしていて透明感の高いものほど、価値が高いとしいわれております。
宝石品質のルビー
サファイアにしても同様に透明感のあるルビーの方が圧倒的に少なく、我々が取り扱っている天然石業界では透明感の無いものがほとんどです。
もちろん、お値段は天と地ほどの差があるので、宝石品質のルビーを石同士があたるようなブレスレットで使うのは怖いですよね。
やはり見比べて見ると一目瞭然です。
天然石業界で一般的なルビーの品質
鉛ガラス含侵ルビー
先ほど透明感のないルビーを紹介させて頂きましたが、やはりルビーは透明感がある方が見栄えが良いし、一般的な認知の高い「ルビー」という宝石のイメージ自体透明感の高い赤色の宝石という印象です。
その透明感への憧れから処理により透明感を出す方法が一般的になりました。
その代表的な処理が鉛ガラスの含侵処理です。
ひと昔前に一世を風靡するほど鉛ガラスの含侵処理が流行し、かなり多く出回りました。
その処理についてはここでは特に触れませんが、ルビーの見た目を格段に向上される処理として広く認知されました。
ただ、耐久性に不安があるのが難点だと言われています。
鉛ガラスの含侵処理が施されたルビーのビーズ
コランダムの中でも特別な存在であるルビーに対する透明感への憧れから生まれた処理ではないかと想像します。
赤色の原因がもたらす蛍光
良質のルビーを太陽光の下で見ると燃えているような赤色を見せてくれます。
昨日のサファイアについてお話させてもらった時に、コランダムに微量元素が入ることで色がつき、入る元素によって色が変わることをお伝えさせて頂いたかと思います。
そして、赤色のルビーの発色原因はクロム(Cr)という金属元素です。
このクロムが入ることで赤色に発色したコランダムがルビーなのですが、クロムの影響は赤色の発色だけではございません。
それは蛍光!です。
先ほど「太陽光の下で見ると燃えているような赤色を見せてくれます。」と書いたのは太陽光の紫外線の影響で赤く蛍光しているため、通常よりも赤色に発色し「燃えているような」という表現に見合った見え方をしてくれます。
その蛍光の要因もクロムによるものです。
クロムが紫外線に反応して赤色の光を放つため、さらに赤味が強調さたルビーになるのです。
雲母片岩の中に含まれるコランダムにブラックライトを当てた写真
上の写真は正確にはパープルサファイアに当たりますが、クロムだけでなくチタンや鉄分を含み紫色を帯びています。
逆にいうと蛍光していることからクロムも含んでいることが想像できます。
特別なルビー
赤い色は混ざっているクロムの量によってわずかにかわり、それぞれの価値が異なります。最高とされてるのがミャンマー産の深い赤色のルビーで「ピジョン・ブラッド」よばれます。
クロムの量が少ないとピンク色になり、ピンクサファイアと呼ばれ、逆にクロムが多すぎると黒くなりルビーとしての魅力が下がってしまいます。
つまり最高のルビーの範囲は非常にギリギリのところで成り立っているのです。
つづきまして、スター効果を持つルビーもあります。
ルビーの中に発達した交差状にルチルが内包することで光を反射して6本の光の筋を見せてくれます。
このようなルビーを「スタールビー」と呼びます。
改めて宝石鉱物の魅力をお伝えしたい!と思い今日はルビーを紹介させて頂きました。
明日、あさっては通常通りのブログとなりますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。