ブラックライトで蛍光するアメジストエレスチャルクォーツの勾玉について

こんばんは。
サルオです。

本日は先週木曜日、金曜日のブログに続いて本日もアメジストエレスチャルクォーツの勾玉について書かせて頂きます。
今日は別の石を紹介しようと考えておりましたが、急遽新しく分かったことがございましたので、緊急でのご案内となります。

タイトルにも記載しましたが内容はブラックライトで蛍光するアメジストエレスチャルクォーツについてです。
蛍光するといっても全体が蛍光するわけではなく、下の写真のように一部の箇所が蛍光します。

ブラックライトによって蛍光しているのは穴の左下にある縦長のところです。
ブラックライトを照射することで青色に蛍光していることが分かります。

この蛍光している箇所はには大きく深いクラックが存在しています。

下の写真はブラックライトを当てず通常の蛍光灯下で撮影した写真です。

表面に出たクラックがアメジスト深くまで入り込んでいるのが見えます。

通常天然石を研磨するときは研磨剤というものを使用します。
もちろん勾玉を磨く工程でも研磨剤を使用します。

特にまとめて多数の勾玉の表面を研磨するときには研磨剤を入れたバレルの中に勾玉を入れてまとめて研磨します。
この時に使用する研磨剤は非常に細かく、クラックの中に入り込んでしまい取り除くことが出来なくなることがあります。

そのため大きなクラックに研磨剤が入り込まないようにするために樹脂で蓋をすることがあります。
今回のアメジストエレスチャルもクラックが大きかったため樹脂で蓋をしております。

その蓋になっている樹脂は研磨後に洗浄して取り除くのですが、上記の勾玉のように入り口が細く深いクラックがあるような勾玉は研磨の過程でその樹脂が奥まで入り込んでしまい、洗浄しても取り除くことが出来なくなってしまいます。

そうしてクラックの隙間に残ってしまった樹脂がブラックライトによって蛍光しております。

下の写真はアナヒータストーンズ日吉津店から提供して頂いた写真です。

前回のブログの中で今回のアメジストエレスチャルの特徴として、石の内部に空間が出来ていることをお伝えさせて頂きましたが、その空間がクラックによって外まで繋がっていた場合、このように内部にまで樹脂が入り込みブラックライトで蛍光するようになっております。

レントゲンのように肉眼では分かりずらい空間やクラックの範囲がブラックライトを当てることで意図せず見ることが出来るようになるという面白さを感じることは出来ますが、このアメジストエレスチャルクォーツという石の特性からくる加工の難しさを今回改めて感じました。

最後までご覧頂きありがとうございました。

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